新感覚
こんばんは。
ゴンザレス岩佐です。
今日は新感覚について少しお話したいと思います。
昨今ブラック企業がどうとか、どこどこがホワイトだとか色々と言われておりますが、ブラック企業の中にも、なるべくしてブラック企業になった会社と、望んではいないが、そうせざるを得なかった会社とがあると思います。
私はずっとセブンイレブンに関わってきて、人とセブンイレブンが大好きという理由でコンビニオーナーという土俵に乗りました。
しかしながらアルバイト時代を経て独学で身につけてきたコンビニの多様なスキルは今の世の中では化石となっており、何の武器も持たないまま戦場に送り出された裸の王様のようです。
一体なぜ?このような事になってしまったのでしょう?
セブンイレブンジャパンの市場の変化への対応へのこだわりは、あくまでも消費者のお金で買えることの出来る物への対応だけでした。
現在コンビニで社会保険、有給休暇などをまともにとらせているお店はどれぐらいあるのでしょう?
そこには大きな大きな闇があります。
セブンイレブンのビジネスモデルが出来上がったのはもう何十年も前のことです。
単純に人件費だけを見ても大幅に上がっていることは明確です。
しかし、売上、利益率などはほとんど上がっておりません。
むしろ売上の現状維持を目指して業務の多様化などは物凄いスピードで増えております。
それなのにコンビニの時給は限りなく最低賃金に近いです。
この矛盾はどこからやってくるのでしょう?
本当にお店『オーナー』だけが儲けているのでしょうか?
ではなぜ現時点で新規オーナーになる人が大幅に減っているのでしょうか?
なぜ1人のオーナーが多店舗経営をするのでしょうか?
そうです、それは1店舗では生活できないからです。
事実、現在セブンイレブンで全国の平均日販ぐらいの売上で店長を雇い入れて経営するとなると多少売上にもよりますが、1店舗あたり20万円ぐらいの利益を出せたら良い方でしょう。
そこに押し寄せる政府の賃金の底上げ。
さらに増える店舗業務の多様化。
人手不足による既存スタッフの疲弊。
オーナーの疲弊。
今本当に必要なのは単純に言えばお金ですが、正確に言うとスタッフへの投資として使用することができるお金です。
本音を言えばオーナーというリスクを背負っている以上、相当儲けたいと考えております。
しかしながらそれ以前にスタッフに対して何も還元できない。
セブンイレブンで働くことの圧倒的なメリットを与えることができない。
これが本当に今すぐにでも必要なことだと思います。
セブンイレブンの仕事は本当に大変ですが、人間関係さえ良ければ本当に楽しい仕事であります。
そもそもそうでなければオーナーをやりません。
しかしながら現在は仕事を楽しむ余裕など全くなく、どうやってできるだけスタッフの不満を溜めないように働いてもらうか。
今はそれだけで精一杯です。
もう少し現場の事実をセブンイレブンジャパンが受け入れ、考え、対応してくれたなら、王者セブンイレブンは復活するでしょう!
今一番大切なのは、商品を売り込むことでもなく、オーナーのご機嫌を伺うことでもなく、現場で一生懸命頑張って働いている人への感謝ではないでしょうか?
私はアルバイトから社員になり、店長になり、オーナーになりました。
昔は確かにブラックなところがたくさんありました。
パワハラもありました。
それでもみんな同じ方向を向いて仕事をしていて充実感は半端なかった気がします。
そんな古き良き時代を懐かしんでばかりいても前に進めません。
現代には現代の働き方があります。
現代には現代の盛り上がり方があります。
しかし、薄給、低待遇の事実の前では司令塔であるオーナーからスタッフに対して何も言えず、お客様、従業員さま、本部様で生きるしかありません。
いつしかオーナーというものに憧れ、頑張り、夢を見て頑張ってきた結果は、まるで人としての時間も与えられないような扱いを受ける、ただの店の管理人です。
働いているスタッフには本当はもっともっと教えたいこと、一緒に取り組みたいこと、たくさんあります。
一緒に一生懸命目的をもって必死になって、クタクタになって頑張ること。
最高に輝いていて、本当に楽しいです。
でも、それには現代に合った従業員への待遇が必要だと思っております。
コンビニだったら圧倒的にセブンイレブンだよね!
買い物行くのも働くのもね!
こんな日が必ず訪れるように、オーナーとして出来る限り前へ前へ考え、発言し、進んで行きたいと思います。
今、十分してあげられていないスタッフのみんな。ごめんね。
したっけまた。